2013年9月19日木曜日

青柳いづみこ〈至福のデュオ〉コンサート

9月18日、白寿ホールにて
青柳いづみこさんのコンサート〈至福のデュオ〉を聴く。

青柳さんはピアニストのみならず文筆家、ドビュッシー研究家
としても著名。
著書は何冊か読み、特に『翼の生えた指 評伝 安川加寿子』は
特に印象深かった。

前半はピアノソロ、そして法貴彩子さんとの2台ピアノ。
ぴったりと息のあった落ち着いた演奏。
ドビュッシーの「白と黒で」うねりのある官能的な印象。
ラヴェルのハバネラも素敵だった。

青柳さんの演奏はドビュッシーを研究し尽くしながらも
客観的で小気味よい演奏。
ドビュッシーによくあるもわ〜っとした感じではなく
クリアでどちらかというとゴツゴツした響き。
きっとドビュッシーとの長い付き合いの中で演奏も
いろんな変遷を辿っているのだろう。
貫禄の響き。

法貴さんはアンリ・バルダの弟子でもある。
バランス感覚が素晴らしく洗練されていて、いかにもフランスで
学ばれた方とう印象だが内に熱いものを秘めた感じ。


曲の合間に青柳さんのトーク、前半は演奏中にも
曲目の関連映像が映し出される。
トークはパリの国立音楽図書館に通いつめてドビュッシーを
研究した青柳さんならでは。
音楽の背景を知って聴くのとそうでないとでは大分楽しみ方が
違ってくる。
もっとこういうトークのあるコンサートがあって良いと思うが
演奏家皆が青柳さんのように知的な活動をしているわけではないので・・・。
思い出されるのはピアニストの花岡千春さん。
毎年開催する自主リサイタルのピログラムをご自身で書くために
度々フランスに渡って文献などの研究をなさると伺ったことがある。
花岡千春さんの演奏もまたまっすぐで素敵です。

コンサート後半はヴァイオリンのクリストフ・ジョヴァニネッティ氏と。
ドビュッシーの編曲者、ラヴェルのハバネラやツィガーヌ。
ジョヴァニネッティのヴァイオリンが非常に優しく美しい。
こんなヴァイオリンは初めて聴いた。
この2日後にはドビュッシーのヴァイオリン・ソナタをを含んだ
プログラムでのコンサートがあったのだが行けずに本当に残念だった。









2013年9月13日金曜日

『アンリ・バルダ 神秘のピアニスト』

青柳いづみこ著
『アンリ・バルダ 神秘のピアニスト』

読んでいたらバルダ先生との様々な思い出が頭のなかを
グルグルと回って感情が高ぶってしまいました。

アンリ・バルダの純粋で、優しく、そして気むずかしく、
真摯な音楽家の姿がよく分かる内容。
パリ・オペラ座バレエでのピアニストとして長年の活躍ぶりは
興味深く、その様子がDVDでも見れるらしい。
見たい!



ランドセル ピアノ柄!

年長さんの生徒さんたちはもう今頃からランドセルを
買ってもらい始めるのですね。
このところ立て続けに『ランドセル買ってもらった!』
と嬉しそうに話すのを聞きます。

一人の女の子はなんと!ピアノの柄のランドセルを
買ったんだそうです。
お母様が見せて下さった写真を見ると、ピンクのランドセルに
ピアノの絵が書いてあったり、音符が飛んでたり♪
最近のランドセルがカラフルだなーと思っていたけれど
ピアノ柄まであるなんてびっくり。

『だってピアノ大好きだし〜、このランドセルじゃないの
選んだら先生泣いちゃうでしょ〜』って。
かわいい♥

2013年9月2日月曜日

ジョゼフ・レヴィーン『ピアノ奏法の基礎』

『ピアノ奏法の基礎』
ジョセフ・レヴィーン (著), 中村 菊子 (翻訳)









昔に読んでとても印象に残っていた本。
失くしてしまったので最近再び購入。
役に立つことばかりだったので要点をメモしておきます。
当たり前のようなことばかりだけれど、本当に大切なことばかり。

タッチのことについて長い記述があり興味深いのですが
ここで書くには複雑なので割愛。
タッチについてはまた別の機会に書きたいと思います。


・初歩の段階こそ慎重であるべき。
初歩を疎かにするとあとで取り返しのつかないことになるので
最初の先生選びこそ慎重に。

・休止符に対する関心、休止符が音楽上いかに意味深いものであるかを
最初から教えることの重要性。
『音楽の最高の効果は流れる音の間に来る無音の状態(休止符)だ。』
とはモーツァルトの言葉だそうです。

・リズム感の習得、リズムは常に体で感じなければならない。
強烈なリズム感を身につけるために沢山の音楽を聴くこと。

・スケール(音階)とアルペジョ(分散和音)は早いうちから始め、
完全に弾けるようにすること。
スケールとアルペジョは指の体操ではなく、どの調性を弾いても
即座に合理的な指使いで弾けるようになるために必要なことで、
主音(ハ長調ならド、ト長調ならソ)からだけではなく
他の音からも弾けるようにすること。

・常に自分の音を聴くこと。

・練習はたまに気が向いた時にするより、少しずつで良いから
毎日したほうがはるかに効果的。

・若い生徒は出来るだけ早く必要なメカニズムを身につけることに
重点を置いて練習すること。
練習は集中してすること。













2013年9月1日日曜日

『マルタ・アルゲリッチ 子供と魔法』










アルゲリッチの幼少からの特別な才能、恋愛遍歴、
魅力的な人間性が綴られています。
彼女の自宅には常に大勢が出入りしていたそう。
+ネコが20匹。
愛情深く、寂しがり屋。

それにしても恋愛遍歴についてはよく本人やその周りの人が
ここまで赤裸々に明かされるのを許したなとびっくり。

個人のお宅でのコンサート

久々のコンサートでした。 ご自宅にブリュートナーを置かれて時々コンサートを 開かれている方にお声をかけていただき出演しました。 60年ほど前に製造されたブリュートナーはよく響く懐かしい音がします。 特にドビュッシーやフォーレにピッタリの音色。 黒塗りされていない木目のピアノからは...