スタインウェイのコンサートチューナー、シュテファン・クニュップファー
を追ったドキュメント映画。
登場するピアニストは主にピエール=ロラン・エマール。
他にラン・ラン、ブレンデルなど。
ピエール=ロラン・エマールのピアノに対する要求は細っかくて
観客はそれを聞いているだけでも疲れるのだが、シュテファンは
チューナーとしての凄腕テクニックで応えていく。
シュテファンはどんな大変な時でもユーモアがあってステキ。
問題となるのはバッハの「フーガの技法」をエマールが録音で弾くピアノの調律。
それにしても細かい。
曲によって細かく調整を変えていく様子はあきれるほど。
そこまでする必要あるの?ってつっこみたくなります。
でもってこのこだわりたっぷりのCDが欲しくなったわけではないけれど。
エマールはやっぱり現代曲が似合う。
エマールの弾いたリゲティのエチュードは最高です。
大学生の頃、これを聴いて「なんじゃ、この音楽、このテクニック?!」
と思ったものです。
でもこの作品も今ではコンクールの定番曲、時の流れるのは早い。
話は「ピアノマニア」に戻りますが、チューナーの仕事がいかに
ピアニストにとって大事かが興味深く描かれていて、カメラワークも綺麗。
もちろんピアニスト達の熱演やボストリッジの美声も聴けます。
どんな分野でも極めている人の仕事は魅力溢れるもの。
きっとピアノ好きでなくても楽しめると思います。
シュテファンは音楽コントをするイグデスマン・ジョーと親しいのですが、
実際のコントが途中で出てきて大笑いしました。その動画がこちら。
帰宅してからイグデスマン・ジョーの動画をYouTubeで検索。
いろいろ見てまた一人で大笑い。
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