2013年10月10日木曜日

アンリ・バルダ@東京都交響楽団定期演奏会

東京都交響楽団の第757回定期公演(9月30日)に
私の師であるアンリ・バルダが登場。
会場は東京文化会館。

プログラム
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
シューベルト:交響曲第8番『ザ・グレート』

この日のバルダのピアノはフレンチピアニズムらしい
旋律の優雅さと柔軟なタッチで音階や半音階の
パッセージが魅力的。
第3楽章はユーモアに溢れ新鮮な表現に溢れていました。
いかにも、というずっしりしたベートーヴェンではなく
とても洗練されたベートーヴェン。

ベートヴェンのピアノ協奏曲第3番はソロが出てくるまでが
長いのですよね。
第4番はピアノパートから始まるし、第5番『皇帝』は
♪じゃーーんじゃんじゃん♪ の後すぐにピアノが始まるのだけれど。

ソロパートが始まるまで前奏を聞きながら待っている間は
ソリストにとっては大抵落ち着かない時間だと思います。
聴いている(見ている?)私もそわそわ、ドキドキ。

今回は以前のリサイタルの時のようにバルダの演奏を聴いている
最中に涙が流れてしょうがない!ということはなかったのですが、
オーケストラの前奏部分で孤独に出番を待っているバルダを
見ていて不覚にも涙が出てきてしまいました。
ピアノパートが始まってからは落ち着きましたけれど。

そしてバルダ先生、とてもエレガントでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

個人のお宅でのコンサート

久々のコンサートでした。 ご自宅にブリュートナーを置かれて時々コンサートを 開かれている方にお声をかけていただき出演しました。 60年ほど前に製造されたブリュートナーはよく響く懐かしい音がします。 特にドビュッシーやフォーレにピッタリの音色。 黒塗りされていない木目のピアノからは...