箱根のポーラ美術館でレオナール・フジタ展を見ました。
ずっと気になっていた作家です。
日本⇒フランス⇒日本⇒フランス
と住まいを変え、5回に渡る結婚、戦争、日本での冷遇、
フランスへの帰化など、波乱万丈の人生。
「乳白色の肌」で有名になるも、その白さの秘密は
今年2011年になってやっと判明。
絵の具にシッカロールを混ぜて乳白色を出していたのです。
本当に不思議な乳白色でした。
そして繊細な線。
「小さな職人達」はフランスの職業と子供のかわいらしさを
上手く使った楽しい連作。
子供と動物(特にネコ)を描いた絵も多く、あたたかい雰囲気
の作品も沢山ありました。
どの絵もいきいきとしてひき込まれるよう。
あふれ出る個性の表現、こだわり、技術の追求。
オリジナリティと情熱が心を揺さぶる芸術です。
帰りに売店で「藤田嗣治 手しごとの家」(林洋子著・集英社新書)
を購入。
この本では画家としての創作活動以外の日常の生活について書かれています。
洋服をはじめカーテンなどの裁縫までしてインテリアにこだわったこと、食器や小物までも手作りしていたこと。
また人に送った絵手紙が写真つきで 解説されていて、読んだらますますフジタの世界に魅かれます。
フジタが身の回りのもの全てをプロデュースしながら生活に愛情をもって毎日を過ごしていたことがよく分かり、こんなに濃い人生を送ることができたらと、憧れます。
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