11月から長期の改装で平成26年(長い!)まで閉館するそうです。
この建築は昭和8(1933)年にアール・デコ様式で
朝香宮邸として建てられたもの。
今回は改装前に普段公開していないウィンターガーデン(サンルーム)、
浴室、小客室なども公開しているとのことで気になっている展覧会でした。
間に合ってよかった!
アール・デコ様式とは、1920~30年代にヨーロッパで
流行した装飾様式で、1925年にパリで開催された
「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」(通称:アール・デコ博覧会)
がその名の由来となっているそうです。
アール・ヌーヴォーの影響を残しつつ装飾を排した
無機的なモダンさが混在するスタイルでつまり、
アール・ヌーヴォーの優雅さとモダンデザインの機能美との間。
アール・デコの由来、今回初めて知りました。
1920~30年代というとドビュッシーは亡くなった後(18年没)、
ラヴェルは37年没なので真っ只中ですね。
ここでフランスの何人かの作曲家の年表を。
フォーレ(ガブリエル)Fauré,Gabrier(1845~1924)
デュパルク(アンリ)Duparc,Henri(1848~1933)
ドビュッシー(クロード)Debussy,Claude(1862~1918)
サティ(エリック)Satie,Eric(1866~1925)
ラヴェル(モーリス)Ravel,Maurice(1875~1937)
メシアン(オリヴィエ)Messiaen,Olivier(1908~1992)
プーランク(フランシス)Poulenc,Françis(1899~1963)
こうして見るとサティはもっと後まで生きたような気がするけれど
ラヴェルより先に亡くなったんだとか、ラヴェルが亡くなったのは
メシアンが19歳の時か、意外と近いな、などいろいろ思うことがありますね。
アール・ヌーヴォーはフランスにいた頃何度か訪れた
ナンシーの美術館で特にガラス工芸や家具を見たり、
住んでいたパリのメトロや建築に使われていたので親しみがありますが
アール・デコはそれらより大分あっさりしています。
アール・ヌーヴォーは植物や虫をモチーフにして曲線美を
前面に打ち出していますがアール・デコでは曲線は目立ちません。
シャープな線が多くてスッキリ。
素敵ですがアール・ヌーヴォースタイルが
好きなのでちょっと物足りない気も。
9月30日までは特別に夜9時まで開館しています。
夜に訪れてもまた素敵でしょうね。
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